鉄砲玉の義眼体験記 【資料館】

鉄砲玉の義眼体験記 【資料館】

皆様こんにちは、鉄砲玉です。 2020年7月より義眼にまつわる動画配信を始めました。 それに伴い以前に製作したブログの義眼に関わる自己記録を別途残せるようにこちらに記載する事にしました。

義眼用資料 「記録(8) 私の義眼台と取り巻く環境」(2014年06月13日製作)

 


色々調べてたけどまとめにくいなと感じた
義眼台についてです。

この事に付いてはあまり情報が落ちてない感じだなぁ…。


まだ、非公認気味ですしねしょぼん


今回はまず「叩き台」と割り切り書いて行きます。

再編集も踏まえていますので、「違う」とお気付きの点が有ればコメントなりで教えて下さいaya



義眼台(ネット引用 2008年位の情報)

眼球を摘出すると、3~4㎜ある眼球の占めていた空間が消失するので、その部分を何らかの方法で補わないと落ちくぼみ、正常な方の目と比較しておかしな感じになります。
義眼台を入れない事も可能ですが、その空間は義眼で補う必要が生じます。

義眼台を入れる目的は、あくまで義眼床スペースの陥没予防などであって、義眼の可動性が主目的ではない(今後は変わってくるかもしれません)、義眼台を入れたからと言って義眼が動くわけではありません。

施設ごとに倫理委員会の承認を得て、義眼台を使用している場合が多いですが、本来はこれも認められている制度ではなく、グレーゾーンの治療になってしまいます。
たとえば治療に関連して何らかの合併症が生じた場合の扱いなどは決まっておらず、保険診療の範囲での対応ができるか確実なことは言えません。

(メドポール)可動性義眼台は、米国を初めとして、海外では多くの国で医療器具として認められいますが、わが国では未認可です。
これは危険だからではなく、経済的な問題からです。
認可を受けるためには、安全性と有効性を証明する資料を集め、提出する必要があります。
このためには、かなりの費用がかかります。
一方この義眼台を必要とする患者の数は、日本では眼の癌が少ないこともあり、あまり有りません。
この事実からも簡単に想像出来るように、認可を得るために投資しても、その費用が簡単には回収出来ないのです。
ですからわが国では、申請された事が無いため、未認可なのです。


調べると少し残念な結果を知ってしまった気分です困る


結局の所…

医療的な進歩は、
・儲からない為開拓も遅い。
・患者数が少なければ改善策が有ってもそれが日の目を見るには非常に時間が掛かる…。

義眼業界からの発展は、
・新規参入者が居ないと言うか出来ない
・競合相手が少ない
・義眼の完成度・技術面を客観的に評価される事がない

どちら側からも「生産性」の有る活動が起きにくい環境下に有ると思います。


「患者以外、医療関係者も義眼屋も腹は痛まない」

この構図のままでは今後も進歩は期待出来ないかなと思っていますしょぼん


実際、患者側のニーズに応えられていない。
顕在ニーズではなく潜在ニーズが有る事を義眼の業界は知っているのか、知らないのか、気が付かないのか…、黙認しているのか…。

何のアクションも感じないからこそ、
この業界は「閉鎖的」の一言で終わってしまいます。


いずれ書きますが、海外(欧米&韓国)と「日本の義眼世代」は5年は遅れてます…しょぼん
海外では当たり前な事を、日本では情報すら手に入りません・・。


今回、私が調べて見つけた義眼台の材質は4種類でした。

・メドポール(Medpor)
・アクリル
・ポリエチレン
ハイドロキシアパタイト

昔には未認可で義眼台の素材が手に入らない為、その他の物(自分の軟骨)も使ってたみたいだけども、義眼床みたいに自分の体の一部を移植するような術式は今はやって無いんじゃないかなぁ?(未確認)

軟骨で作られた義眼台は強膜(眼球の外壁を覆っている白く頑丈な膜)と完全に一体化して取り出せないらしいです。


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義眼台の写真(左から→アクリル・ポリエチレン・ハイドロキシアパタイト)



義眼台の事を医療点数からも調べてみました。

平成26年度診療報酬点数
K243 義眼台包埋術
    6,680点

K245 眼球摘出及び組織又は義眼台充填術
    7,330点

手術内容は良く分かっていないのですが、この2種類が「義眼台」の名前が付く手術のジャンルとして表示されていました。


因みに、私の行った手術は

K239 眼球内容除去術
    5,110点

で、診療明細に「義眼・義眼台」と記された物は有りませんでした。


診療明細にも記されていないですし、手術後数ヶ月間、自分には義眼台は無い物だと勘違いしてました汗

私は左目を「眼球内容除去術」で手術して目の一部と中身(黒目・硝子体・水晶体・網膜・脈絡膜)が無くなりました。

網膜と脈絡膜は幼い頃に損傷→退化して手術前に異物になってたみたいですが…しょぼん


おめめ目の中身を取り普通に縫合すれば、中身がスカスカな為しぼんだ風船みたいになります。
なので、しぼんだままにならないように手術したときに「詰め物をする」と仰っていました。

私は「単なる詰め物」と思ってたのですがこれを義眼台と言うみたいですね、大きな勘違いでした汗

最近義眼床が痩せてきて「ボールモンスターボールっぽい形」が自分の義眼床から輪郭で分かるようになってきました。


私の場合、眼の筋肉にメスは入っていないので「眼筋に縫い合わさず埋入」した義眼台なんだと思っています。

それがどういう材質でどういう埋入だったのかは分かりませんごめんなさい


手術が部分麻酔(今でもトラウマガーン)だったので「何か」を眼に入れてたのは覚えている。

サイズはB 先生医者が思っているようなサイズを持って無かった(小さいのしか無かった)事も聞こえてた…しょぼん


でもね、これが今の義眼になる人間とそれを取り巻く環境なんだと思います。

一般の眼科病院では多分まともに義眼台が流通していない…。


私は適正サイズの義眼台が目に入っていなくてもなんも不満は有りませんスマイル
だって、B先生医者は出来うる限りの事をする人。
手抜きでこうなった訳では有りませんからね。

今でも義眼手術に関わってくれた方々には感謝していますaya



次に、義眼台のタイプについてなのですが
私の義眼台「可動式義眼台 stage1に相当すると思っています。

なんのこっちゃ?汗
って事になると思うのですが順を追って説明していきます。


義眼台の状況を大まかに分類すると…、
・無可動義眼台
 (アクリル・ポリエチレン・軟骨埋入)
・可動式義眼台 stage1
 (眼筋肉縫合・眼筋肉の温存利用)
可動式義眼台 stage2
 (peg取り付け)

と、この3種類になると思います。



以下、詳しく説明です。

無可動義眼台 (アクリル・ポリエチレン・軟骨埋入)
義眼床スペースの陥没予防に義眼台を入れる為、義眼の可動を想定した義眼台ではない。
その為、眼筋肉の可動もアンバランスになり可動に必要な眼筋肉の萎縮を招く事も有る。
いづれ可動式義眼台に変えても萎縮した筋肉では劇的な(健常者レベルの義眼床の動き)効果は薄い可能性がある。

可動式義眼台 stage1(筋肉縫合・温存)
個人差は有るとは言え、眼の筋肉を活かせていれば義眼台自体はしっかりと動きます。
義眼も引っ張られて左右にある程度動きます。
しかし、上下には殆ど動きません
十分な動きを出そうとすれば、義眼台からPegという棒を出し、それに義眼をくっつける必要があります。

義眼を動かす理屈は・・、
①義眼台が大きいと義眼が薄くなる→軽くなる→動き易い
②小さいと眼の奥の方で動くので、義眼に動きが伝わりにくい


こんな理屈は有るんですけど、私の義眼は思ったより動かないです(個人差?)


お医者の見解として、
・ソフトコンタクトレンズと角膜のように、結膜を隔てて義眼台に吸着されていない
・Peg(連結棒)が無く義眼台と義眼の連結が出来ていない

加えて自分なりに思った理由なんですが、
・義眼の裏側にはわざと空間がある(空振りする)、型を取らない義眼屋は結膜の血行不良を不安視して義眼をべったり当てたがらない。
・眼球なら結膜より中で動いている。 義眼床のポケットは結膜外部であり、単純に義眼の動くスペースが少ないのではないか?

可動式義眼台 stage2(peg式)
チタン性のピンを義眼台に埋め込み、それを義眼に連結させる事で義眼の動きを良くする。
感染の危険、義眼台の露出など問題もあり、国内ではほとんど行われていません。
某有名な眼科さんはこの手術も行っているそうです。

義眼台の動きと完璧に連動する(上下左右)が、義眼の自然な位置と義眼台の自然な位置をぴったり合わさなくては斜視の状態になってしまう。
調整&義眼製作は非常に複雑で根気がいる。




ここまでが、今現在「義眼台」で検索して調べられる所でしたaya


1つ疑問だったのですが、
子供の時に義眼になる手術をして、体が成長していけば目の大きさが変わったときに中身と義眼台の具合はどう変わって行くのでしょうはてなマーク


「記録4」で触れました眼球の成長過程、
眼球の大きさは生まれた時は16~17mmで、3歳までに22.5mmになり、それから14歳まで一年間に0.1mmずつ程度大きくなり、大人と同じ23~24mmになる。

ごく幼少期に義眼台を入れると目の成長が止まる頃にもう一度義眼台を入れ替える手術をする場合も有ると記されていると記録されている方も居られました。


ただ、私的には
「私の眼球目は萎縮により約18㎜以下だった」
「手術の際、理想より小さな義眼台を入れた」

だったので、「私の中には14mmの義眼台が入っている」と予想しています。ですが、義眼の動き&形状に大きな不満は無いかな~…。

そりゃ完璧を目指すべきでしょうが、再手術を踏まえると妥協点ってのも考えられます。
再手術すればまた「義眼床の安定&義眼調整」に一年は掛かるでしょうから、幼少期を除けば出来るだけそう言う期間は作りたくないなと感じます。

どうしても再手術が必要と感じれば仕方は無いのですが…しょぼん

 

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